コラム

幼稚園・小学校の音響設備について

2011.3.25

 私には小学生の子供が二人います。春には運動会、秋には学習発表会があり見に行きますが、いつも感じるのが学校の拡声が聞きづらいことです。

運動会で・・・

 運動会では高学年生の応援団による応援合戦があり、最近ではダンスやちょっとしたストーリーを取り入れたショー仕立てになっています。その年はヒーローに扮した応援団長が、トラックの外側で見ている生徒や観客を楽しませるためにちょっと笑いをとるような台詞を言ったり、応援の掛け合いを呼びかけたりしていました。

 しかし、ワイヤレスマイクの調子が悪くて台詞が聞こえず、笑いも掛け合いも盛り上がりません。連日の練習で応援団長の声はすでにガラガラで生声ではみんなに届くはずもなく、なんとも辛い応援合戦になってしまいました。

 また、BGMや演技の伴奏が途切れることもあります。徒競走のBGMならまだしも、ソーラン節や組体操などの演技中に途切れると最悪です。

 曲が止まると先生がすかさず合図の笛を吹いて演技が継続されるのですが、驚いたのは、乱れることなくスムーズに演技が続行されることです。曲が止まった時のための練習をしているか、練習中にも頻繁に曲が止まったのでしょう。音が止まることが予想されているのに改善されないのがさらに驚きです。

 「ショックゥー、音とまった~。もうやだ!(怒)」と娘。一生懸命にやってきた子供ほど悔しさが大きいのです。

学習発表会で・・・

 学習発表会は体育館で、演劇や歌・合奏の発表と絵や工作などの作品展示が1年毎に交互に行われます。演劇は体育館に併設の舞台で行われますが、たくさんの観客に生声では台詞を届けられないのでワイヤレスマイクが使われます。

 しかしマイクは舞台の中央部に1本だけ。当然、舞台の端で台詞を言う生徒の声は聞こえず、ストーリーは視覚から推察するしかありません。さらに、その音は体育館に設置されているスピーカからではなく、英語の先生がよく使うポータブル型スピーカから出されていました。

 帰ってきた子供の「劇、おもしろかった?」という問いに複雑な心境です。

幼稚園でも・・・

 思えば幼稚園でも同じようなことがありました。子供たちが一生懸命に練習してきたことが、その成果の発表の時に、音響設備のトラブルや不備で台無しになってしまう...残念でなりません。

 子供たちにしても、自分たちの話や演技に対する観客の反応が感じられなければ、手応えを感じられなければ、やる気をなくしてしまうでしょう。何のために授業で運動会や演劇をやるのでしょうか。

 防犯カメラの設置やインターネット接続環境の整備なども良いですが、もっと子供たちの学習の質や環境に目を向けて行きたいと思います。

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